Lychee-プロジェクトレポート活用術

本記事ではLycheeプロジェクトレポートの一機能であるプロジェクトごとのレポート機能についてご紹介します。※2021年1月にリリースされた新しいプロジェクトレポートについてのご紹介です。

プロジェクトの報告書は、プロジェクトの現状を把握するために利用します。報告書には、最新の情報が反映されていること・必要な情報であること・見やすいことなどが求められます。しかし、そのような報告書作成には手間がかかり、負担になるという課題があります。
Lychee プロジェクトレポートは、Redmineの最新の情報を基に報告書を自動作成することで、課題を解決します。

 

Lycheeプロジェクトレポート

Lycheeプロジェクトレポートは、報告書をプロジェクトごとに自動作成し、プロジェクトリーダーなどの報告書作成の負荷を大きく軽減できます。また、必要な情報の選択やレイアウトを自由に決定できるため、プロジェクトに合った報告書作成を実現します。
また、報告書に現状と課題が可視化され、プロジェクト管理の効率化ができます。

プロジェクト単体のレポート画面

プロジェクト単体のレポート画面の機能

  • 表示する情報の選択

プロジェクトレポートは、報告したい内容のみを表示できます。
表示できる項目は以下になります。

プロジェクトレポートで表示できる項目一覧

概要  プロジェクト名・マネージャー名・サブマネージャー名・レポート作成日・前回レポート日を表示します。
総評  プロジェクトの批評を自由に記載できます。
指標 作成した指標の情報を表示します。
進捗指標  選択した指標の推移を表示します。また、他の指標値も表示できます。
プロジェクト基本情報 プロジェクト名・プロジェクト開始日・プロジェクト終了日を表示します。
体制 プロジェクトリーダーを表示します。
EVM EVMを表示します。Lychee EVMプラグインも必要です。
マイルストーン プロジェクトのマイルストーンを表示します。
チケット情報抽出 チケットの情報のうち、トラッカー・ステータス・優先度・題名・担当者・更新日を表示します。
コメント 自由にコメントを記入できます。

指標はオリジナルで作成でき、より実情に合ったプロジェクト管理を実現します。

指標の詳細についてはこちら

  • レイアウトの設定

表示したパネルをドラッグ&ドロップで自由に配置できます。
よく確認する項目や重要な項目を上に表示することで、簡単に確認できます。

レイアウトの変更イメージ

  • レポートの選択と共通化

レポートのテンプレートは複数保存できます。利用場面や利用用途に応じて、表示したいレポートを使い分けます。
テンプレートは共通レポートとしても設定でき、複数のプロジェクトで同じ形式のレポートを出力できます。

レポートの選択

  • レポートの自動保存

レポートは週に一度自動保存されます。レポートを保存する手間がなくなります。
また、保存されたレポートは履歴からいつでも確認できます。

自動保存された過去のレポートを参照

プロジェクトレポートのおすすめの作成手順

報告書は報告する相手によって内容が異なります。おすすめの作成手順とレポート例をご紹介します。

お勧めの作成手順

  1. 報告相手が必要としている情報を洗い出します。
  2. 報告したい情報がパネルにない場合は、指標を作成します。
  3. 報告する情報が表示されるパネルを配置します。上部にプロジェクトの基本情報などの概要やよく確認する項目などを配置することで、レポートが見やすくなります。
  4. ほかのプロジェクトでも利用する場合は、共有レポート化します。※報告時は、必要に応じてパネルにコメントを記入します。

レポート例

上部に「プロジェクトの基本情報」と「体制」を表示することで、どんなプロジェクトであったかを簡単に把握できます。また、「リーダーからの報告」にコメント形式で報告したいこと、「総評」でフィードバックを確認できます。
「EVM」で進捗状況、「期日超過の未完了チケット」で送れているタスクを確認します。

プロジェクトレポートの活用

利用場面に応じたレポートの活用例をご紹介いたします。

  • プロジェクトのミーティング

プロジェクトのミーティングでは、メンバーに進捗状況と遅延しているタスクの詳細などを共有します。

レポートに表示する項目と確認事項

タスク消化率(進捗指標) プロジェクト全体のタスク消化率が表示され、プロジェクトの進捗を確認できます。過去の推移と比較しながら順調であるかを判断できます。
総評 プロジェクトの現状や課題、今後の取り組みなどを記載します。
メンバーに共有したい内容を明確にします。
期日超過の未完了チケット(チケット情報抽出) 期日が過ぎている未完了チケットが表示され、どのチケットが遅れているかを確認できます。今後どのように対応するかを検討します。
不具合一覧(チケット情報抽出) 不具合チケットが表示され、現在起きている不具合を確認できます。
今後どのように対応するかを検討します。

 

プロジェクトのミーティング用のレポート

  • 上司への報告用レポート

プロジェクトの基本情報や進捗状況などを報告します。

レポートに表示する項目と確認事項

プロジェクト基本情報 プロジェクトの開始日やプロジェクトの終了日、予算などが表示でき、上司はどんなプロジェクトであったかを確認できます。
総評 プロジェクトの現状や課題、今後の取り組みなどをコメントで記載します。
上司に報告したい内容を明確にします。
タスク消化率(進捗指標) プロジェクト全体のタスク消化率を表示され、進捗状況を確認できます。
過去の推移も確認でき、順調にタスク消化されているか、対策が必要であるかを確認します。
EVM EVMが表示され、進捗状況を確認できます。
現状の進捗状況に問題がある場合は、対策案を検討します。
マイルストーン プロジェクトのマイルストーンが表示され、プロジェクトの中間目標を可視化できます。タスク消化率やEVMの進捗状況を元に、中間目標に問題があるかを確認し、対策が必要かを検討します。

EVMについてはこちら

 

上司への報告用レポートの画面

他の機能との連携

EVMでの分析

EVMプラグインを利用している場合、EVMの情報を表示できます。
EVM(Earned Value Management : 出来高管理システム)は、プロジェクトの出来高工数(予定工数)とコスト実績値(実績工数)と出来高実績値(予定工数×進捗率)をグラフで確認できます。
プロジェクトの計画値と実績値の差からプロジェクトの進捗状況を把握できます。また、現在の開発ペースから今後の推移予想が点線で表示されるため、早急に対策が必要であるかの判断などにも利用できます。

プロジェクトレポートのEVMパネル

まとめ

本記事では、Lycheeプロジェクトレポートをご紹介しました。このようにプロジェクトレポートを利用することで、以下のメリットがあります。

  • 報告書が自動作成/自動保存されるため、報告書作成時の負担が軽減できます。
  • 作成された報告書からプロジェクトの状況と課題を可視化し、プロジェクト管理を効率化します。
  • 報告書は表示する情報やレイアウトを自由に設定できます。また、報告書のテンプレートを共通化し、報告書の統一化もできます。利用者の用途に応じた利用ができます。