Lychee RedmineのEVM(出来高管理)機能で
プロジェクト全体の進捗状況とコストを可視化、実体に即したプロジェクト管理で課題を早期発見
業務システムやWebアプリケーションの開発を通して、お客様企業のDX推進を支援する株式会社カサレアル。プロジェクトの進捗や工数の正確な把握を目指した同社は、プロジェクト管理ツールの「Lychee Redmine」を導入。現在、EVM(出来高管理)を中心に活用し、プロジェクト会議で実績と進捗を定量化したチャートを見ながらメンバー間で共有している。その結果、実体に即した納期遅延やコストの予測が可能になり、マネジメントレベルが大きく向上。開発メンバーの意識にも変化が現れ、課題の早期発見につながっている。

(右から)
株式会社カサレアル
ビジネスソリューション技術部 部長 本田 昌勝 氏
ビジネスソリューション技術部 次長 松村 将一 氏
Excelによる進捗管理から脱却し、プロジェクト全体の進捗を可視化
あらゆる分野でDXが加速する中、株式会社カサレアル(以下、カサレアル)はシステムコンサルティングから構築、開発支援、パッケージソリューションまで、総合的な支援を提供する「ビジネスソリューションサービス」を通してお客様のニーズに応えている。支援する領域は幅広く、顧客管理/会員管理/販売管理といった社内業務システムの受託開発のほか、会員向けサービスサイトやCMS型バックエンドシステムといったWebサイトやWebサービスの受託開発、Webシステムやモバイルアプリの開発支援、クライアント先でプロジェクトを請け負うシステムエンジニアリングサービス(SES)など多岐にわたる。
ビジネスソリューション技術部 部長の本田昌勝氏は「ビジネスソリューション部門では、当社の事業の柱であるラーニングサービスやクラウドネイティブ推進支援サービスの強みを活かした開発支援を行っています。エンジニアには、ラーニングのノウハウを駆使して最新技術の早期習得を促し、クラウドについてもコンテナや自動化といったクラウドネイティブな技術を採り入れながら、お客様の環境構築や運用を支援しています」と語る。
大小さまざまなプロジェクトを請け負う同社だが、プロジェクト管理はチケット管理ツールとExcelを組み合わせて行っていた。ところがエンジニアが増えて案件も拡大していく中で、既存の管理方法では工数と納期の把握に限界が近付いていた。ビジネスソリューション技術部 次長の松村将一氏は次のように説明する。 「これまではツールでプロジェクト全体のスケジュールを作成しながらチケットを起票し、メンバーには1日の終わりにExcelに進捗状況を入力してもらって集計していました。プロジェクトリーダーは各メンバーの進捗状況をExcelで確認していましたが、これでは正確な工数や進捗状況がわからず、プロジェクトが遅れるのか、早まるのか、いつ終わるのかなど、スケジュールの予測が難しくなります。そこで、EVM(Earned Value Management)を導入し、プロジェクト全体の進捗状況を可視化することにしました」
Lychee EVMの使いやすさを評価しクラウド版を導入
EVMの導入を検討した同社は、複数のプロジェクト管理ツールを調査・検討した中からLychee Redmineクラウド版の30日間の無料トライアルで実際の画面や機能を確認してから導入を決定した。
「EVM機能(Lychee EVM)を搭載したプロジェクト管理ツールの候補は多くなく、中でもLychee Redmineが最も優れていました。決め手になったのは、社内にいた利用経験者から評判が高かったことです。グループ会社であるテクマトリックスが利用していることも採用を後押ししました。ガントチャートも含めて視覚的に見やすく、可視化の観点からも高評価でした」と本田氏は説明する。
Lychee Redmineの導入に際しては、プロジェクトのコストを可視化する「コストマネジメント」機能を有効化し、作業工数に基づいた費用を算出できるようにした。コストマネジメント機能は、コストグループ別に単価を設定し、単価×作業時間で人件費を自動算出することができる。松村氏は「そこで、新人のプログラマー、経験10年以上のベテランプログラマーなど、メンバーの経験や力量に応じて複数のコストグループを作成して経験に応じた単価を割当て、実体に近いコストが算出できるように工夫しました」と語る。
同社は、プログラマー、プロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーなど職位に応じてアクセス権限を割り当てたうえで利用している。開始当初に注力したのは、プログラマーによる作業実績入力の定着だ。どれだけ高機能なツールでも、現場に根づかなければ意味がない。そこで、実作業を担当するプログラマーに何度も声を掛け、毎日の入力を習慣付けた。
「プロジェクトリーダーやマネージャーは、毎朝全体の進捗を確認しているため、1人の入力漏れでも正確な状況が把握できません。そこで、1日の仕事が終わったら、必ず作業時間を入力してから帰って欲しいとチームのメンバーにお願いしました。さらに、純粋な作業時間だけでなく、残工数や進捗率なども意識して入力してもらうようにしました。最初の頃は毎日入力していても、時間が経つと忘れてしまうエンジニアもいましたので、口を酸っぱくして言い続け、半年ほどでようやく軌道に乗るようになりました」と松村氏は振り返る。

株式会社カサレアル
本 社: 東京都港区港南一丁目2番70号 品川シーズンテラス 24階
設 立:1999年7月2日
資本金:5,000万円
従業員数:99名(2025年10月現在)
システム開発を中心とした「ビジネスソリューションサービス」、IT系の講習を主体とした「ラーニングサービス」、クラウドを主体としたシステム提案・構築・運用を支援する「クラウドネイティブ推進支援サービス」を柱に事業を展開。3つのサービスのシナジーにより、お客様の課題解決に向けた取り組みに貢献する。
URL: https://www.casareal.co.jp/
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「Lychee EVM」とは
「EVM(出来高管理)」でプロジェクトの実績と進捗を定量的に可視化
Lychee EVMは、チケットに登録した期日や、工数のデータを元に、EVMを集計、計算し、チャートグラフ表示して確認できます。納期遅延や予算超過などの兆候を検知できるため、コストを考慮した適切な対策に導きます。


